COM Express Type 10

コンガテックは、新しいIntel AtomとCeleronプロセッサ、そしてECCをサポートするType 10でCOM Express Miniの市場に参入します

ドイツのモジュールエキスパートであるコンガテックは、miniフォームファクタの小さなCOM Express コンピュータ・オン・モジュール（COM）を発表します。新しいIntel AtomとIntel Celeronプロセッサ（コード名Bay Trail）を搭載し、消費電力が少ないため、メディカルや産業用オートメーション分野でx86ベースのモバイル、および半設置型のアプリケーションに最適です。conga-MA3Eは、設計者にCOM Express Mini Type 10モジュール上でエラー訂正コード（ECCメモリと呼ばれる）による安全性とセキュリティを提供します。

前世代のAtomプロセッサは、電力効率の高さが評価されていましたが、パフォーマンスが低いことが残念がられていました。これは少し不思議なことで、 Silverthorne アーキテクチャの導入以来、マイクロアーキテクチャはほとんど変更されていません。Core iシリーズプロセッサに採用されているチック・タックモデル（マイクロアーキテクチャと製造テクノロジーを交互に更新するという方式）がない場合、更新はこれまでいくつかの拡張機能（Intel64、デュアルコア、ハイパースレッディング、HD対応グラフィックス）と製造アーキテクチャの調整に限定されていました。以前のグラフィックプロセッサの低いパフォーマンス、アウトオブオーダー実行などの機能やターボモードの欠如により、Core iシリーズのより強力なモデルとの距離がさらに広がり、ARMプロセッサとの競争の激化に直面して競争力が低下しています。

ECC (Error Correcting Code)メモリのサポート

COM Express Type 10は成長を続けるモジュールセグメントであり、ECCメモリのサポートは通信や、金融、銀行などのアプリケーションに最適です。標準のRAMモジュールとは異なり、ECCモジュールには、データをチェックし、エラーを修正する追加機能があります。このメモリの修正モードでは、シングルビットエラーを修正し、ダブルビットエラーを検出できます。したがって、エラーの検出はできても修正ができない、いわゆる「パリティビット」とは大きく異なります。

成功したマイクロアーキテクチャの刷新

Core iシリーズプロセッサからの多くの便利でよく知られた拡張機能を備えた新しいSilvermontマイクロアーキテクチャへの変更で、コマンドチェーンの実行を加速するためのアウトオブオーダー実行の導入と、DX11と OpenGL 3.2をサポートする競合力のあるグラフィックスにより、新しいAtomとCeleronプロセッサが技術的なトレンドに戻りました。新しい機能セットとオプションにより、現行のIvy Bridge世代に非常に近づきました。最新の22nmトライゲートトランジスタ技術を使用して製造されるため、パフォーマンスの競争力を維持しながら、製造コストと消費電力を低く抑えることができます。Intelによると、同じ消費電力で前世代のAtomプロセッサの3倍のパフォーマンスが得られますが、同じパフォーマンスを達成するには、5分の1の消費電力しか必要ありません。これは、最新のARMプロセッサよりもワットあたりの計算能力がさらに高いことを意味します。さらに、AtomプロセッサとCeleronプロセッサにはクアッドコアのバリエーションもあります。以前のデュアルコアプロセッサに装備されていたハイパースレッディングはレンジを拡張しましたが、新しいプロセッサには装備されていません。新しくなったターボブーストは、パフォーマンスをさらに向上させるために、必要な場合は負荷に応じてサーマルバジェット内で個々のコアとグラフィックスのクロック周波数を高くすることができます。

新機能の詳細

グラフィックは、Ivy BridgeのHD3000と同様に、Intel Gen7を採用しています。ただし、新しいAtomとCeleronプロセッサは、16個の実行ユニットではなく、4個の実行ユニットしかありません。最新のDirectXバージョン11と OpenGLバージョン3.2がサポートされており、HDビデオのハードウェアエンコード/デコード、3D立体視出力、および2つの独立したHDディスプレイもサポートされています。

AES-NIの追加により、AtomとCeleronプロセッサは、広く使用されているAES暗号化アルゴリズムを初めてハードウェアでサポートします。このため、CPUに大きな負荷をかけることなく、これらのプロセッサを使用して送受信、あるいは保存するデータを、リアルタイムで暗号化や復号化することが可能になりました。これは半導体マスストレージデバイス（SSD）を使用する場合に、データを完全に削除することはできないため、特に重要です。 Intel ® Virtualization VTxと温度モニターもサポートされています。

新しく改善されたパワーマネージメントは、C6までの省電力モードと、以前のモデルと同様に、Intel SpeedStep® テクノロジーをサポートします。セキュリティを強化するために、セキュアブートオプションでUEFI（Unified Extensible Firmware Interface）を使用して特定のブートローダーを指定し、悪意のあるソフトウェアやその他実行したくない、あるいは無許可のプログラムの実行を防ぐことができます。

USB 3.0、DisplayPort、SATA Gen 2、PCI Express Gen 2を備えた新しい Bay Trailプロセッサは、最新のインタフェースをすべてオンチップで搭載しているため、真のシステム・オン・チップ（SoC）を提供します。

下表に、コンガテックのconga-MA3Eモジュールのプロセッサオプションと機能の概要を示します。

ECC (Error Correcting Code)メモリのサポート

成功したマイクロアーキテクチャの刷新

新機能の詳細

下表に、コンガテックのconga-MA3Eモジュールのプロセッサオプションと機能の概要を示します。

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未来への展望

Intelは、新しい世代のAtomとCeleronプロセッサで大きな成功を収め、以前のAtomプロセッサと、高性能でありながら電力を大量に消費する Core iシリーズプロセッサとの間のパフォーマンスのギャップを、非常に魅力的な価格で埋めました。この新しいプロセッサにより、ユーザは消費電力を増やしたり、実績があって信頼できるx86アーキテクチャを離れたりすることなく、ARMよりも優れたパフォーマンスレベルの世界が開かれました。